modern age

world's end view...


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 10 - - -  “ソフトに生きている”
     (from “SuNSet and NiGHTFaLL”)


「ねえ、私なんともなかったよ」

アリスにそう告げられた。ほっとする気持ちと、正体不明の恐ろしさが混じり合った気分になった。理由はわからなかった。これでアリスも夕暮れに入ることになるだろう。誘ったのは私だったが、今更になってこれでよかったのか、と悩んでしまう。

「いつ夕暮れに行く?」

アリスの問いかけに対してすぐに答えることができなかった。

「私はいつでもいいよ」

彼女の微笑みに、思わず私も微笑み返す。だけどそれは少しぎこちなかったかもしれない。自分の頬に張り付いた微弱な緊張が、解けずに残る。

「じゃあ、今週の金曜日はどうかな? 放課後なんだけど、もし空いてたら」「うん、空いてるから大丈夫だよ」「じゃあ、その日にしようよ」「おっけい」

アリスは笑う。だけど私は上手く笑うことができない。

柔らかくなることのできないまま、私たちは別れた。